西国三十三所を行く!壺阪寺と岡寺へ(その1)
奈良の南部にある壺阪寺と岡寺。西国三十三所に参拝する時はセットで廻ります。
まずは壺阪寺。
エキゾチックな雰囲気の本尊の十一面千手観世音菩薩、伝説の澤市とお里の像、大きな大観音菩薩像。
壺阪寺は名物の大観音菩薩が楽しみです。
ビックリする程大きいですよ。
壺阪寺のあとは、明日香にある岡寺に参拝する予定です。
今日も頑張りましょう!
近鉄列車でゆっくりと
今日は、西国三十三所の壺阪寺と岡寺に参拝しようと思います。
奈良の南部にあり、近鉄電車に乗って吉野の手前で降ります。
吉野行きの急行に乗れば、50分弱で到着で、意外と便利がいいです。
と言う訳で、急行に乗って、直ぐに寝ました。
グー・・スカ・・
グー・・スカ・・
グー・・グー・・
気がつけば、のどかな風景が見えます。
もうすぐ壺阪山駅です。
今日は寝過ごしませんでした。
偉いです!
壺阪寺へ
壺阪山駅に到着です。
同じ車両に、お年寄りの方が団体で乗っていたのですが、皆さん降りました。
リュックを背負っています。
駅前にバスロータリーがあり、今日はバスに乗って壺阪寺へ行きます。
バスで10分程です。
いつもは駅から歩くのですが、歩くと1時間くらいかかります。
今日は余裕を持って動きたいと思って、バスに乗りました。
歩くのもオススメです。
のどかな町の中を歩き、途中から山を登ります。
少し走り出すと、民家が減って行きました。
このバスは、壺阪寺行きなのですが、満員です。
バスは山を登って行きます。
急な勾配なのはバスの中からも分かります。
到着です。
乗客は全員降りました。
壺阪寺は人気ですね
「綺麗〜」
と声が聞こえて来ます。
山の中ですね!
随分と山奥です!
壺阪寺
受付で入山料を渡します。
受付に、「天竺渡来大石像めぐり」と書いたビラが貼っています。
天竺渡来大石像が14体あって、めぐるスタンプ・ラリーです。
う〜ん
せっかく来たからには、廻るしかありません。
気合を入れて!
さあ〜行きましょう!
第1番の聖観音は、観音像です。
受付でスタンプを貰いました。
(どの観音さまか、確認するのを忘れました。ゴメンなさい。)
中に入ると参道が続き、手前に大講堂があり、山門、上にのぼって、本堂があります。
大講堂
右手に見えた大講堂です。
沢山の仏像が展示されていて、観音様ご縁日に、法話会が開催されます。
大講堂の正面に、弘法大師像や多聞天像、十一面観世音菩薩像、不動明王像、増長天像など、多々の仏像が展示されています。
これだけでも、嬉しくて、お腹一杯になりそうです。
山門 (仁王門)
大講堂から少し進んだ所に、仁王門があります。
平成15年に台風で屋根が半壊したので、この場所に移して解体修理を行ったそうです。
体の部分を失っていて、痛々しそうですが、力強いです。
灌頂堂
山門をくぐり左に進むと、灌頂堂があります。
昔、教えを伝える為に利用されました。
十一面千手観音菩薩(室町時代) 豊臣秀長公像・本多俊政公像安置(安土・桃山時代)が祀られています。
天竺渡来十一面観音石像(夫婦観音)
5メートルある大きな観音菩薩の石像です。
夫婦観音と呼ばれています。
壺阪寺には至る所に、大きな石像が祀られています。
この観音菩薩像も大きいのですが、もっと大きい石像が祀られていて驚きました。
壺阪寺には、眼の観音として知られ、盲目の澤市とその妻お里の夫婦愛の話が伝わっています。その350周年に、インド(天竺)から贈られ建立されました。
観音さまの持つ十一のお顔は、人の事を思いやりながら怒ったり、悲しんだり、喜んだりする事を表しています。
○この石仏が、『天竺渡来大石像めぐり』の第6番「夫婦観音」です。
(スタンプはさっきの灌頂堂にあります)
天竺渡来 大釈迦如来石像
仁王門に戻って、奥にあるのが、この大釈迦如来石像です。
前には、文殊菩薩さまと普賢菩薩さま、観音菩薩さまがいらっしゃいます。
文殊菩薩は釈迦如来の「智慧」を普賢菩薩は「行」観音菩薩は「慈悲」を表しています。
見事な石像で、このような石像は他には無いと思います。
他の参拝されている方も、「凄い!」と言いながら写真を撮っていました。
あまりもの立派さにお腹一杯です。
○これが、『天竺渡来大石像めぐり』の第2番「壺阪大仏」、第3番「千手観音」、第4番「普賢菩薩」、第5番「文殊菩薩」です。
(スタンプはつぼさか茶屋にあります)
禮堂
階段を登った所に、禮堂があります。
本尊を礼拝する為に建てられた御堂です。
正面奥に本尊が祀られていて、右手から御堂に入ると、参拝する事が出来ます。
さあ〜入ってみましょう!
禮堂に入って直ぐに迎えてくれるのが、この不動明王さま。
スラリとした体つきですが、顔はかなり怒っています。
リアルな不動明王さまで怖いです。
禮堂の正面です。
礼拝する為に椅子が沢山並べられてあり、奥には御本尊の観音菩薩さまが見えます。
ロウソク立てと香炉があるので、ロウソクと線香を供えました。
観音菩薩さまに手を合わせに行きましょう。
八角円堂
禮堂から観音菩薩さまを手を合わせに行きました。
そのまま観音菩薩さまが見えていますので、それに向かって歩けば良いです。
本尊の観音菩薩さまが祀られているのは、八角円堂と呼ばれる建物です。
僧侶の方が、参拝客の為に話をしていましたので、観音菩薩さまは後で見ることにして、他の仏像などを見る事にしました。
観音菩薩さまの周囲に沢山の仏像が安置されていて、見る事が出来るのです。
仏さま達
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藤原京の聖なるライン
藤原京から、中軸線上に7~8世紀の天武・持統陵、中尾山古墳(文武陵)・高松塚古墳・キトラ古墳などが、南北に真っ直ぐに並んでいます。
これを「藤原京の聖なるライン」と呼びます。
この聖なるラインの終着地が壺阪寺なのです。
壺阪寺は、聖なる地「弥勒浄土」「補陀落浄土」と考えられていたようです。
本尊 十一面千手観世音菩薩
本尊の十一面千手観音菩薩座像は「眼の佛」と知られています。
よくある観音菩薩像と違う雰囲気の観音さまですね。
エキゾチックです。
蓮華座上にどっしりとした姿、ふくよかな顔立ちの観音さまで、この世の物とは思えない感じがします。
赤茶色の体も珍しいのでは無いでしょうか。
観音さまの前で正座をして、般若心経、観音経、御詠歌、真言を上げました。
そして、ゆっくりと観音さまと話をしました。
壷坂の観音さまはたくましく思います。
壺阪霊験記 沢市とお里の物語
今より三百年以上昔、盲目の沢市は三つ違いの女房お里と貧しいながらも仲睦まじく暮らしていました。
そんな沢一に不安が生まれました。
と言うのも明け方午前4時、お里が毎晩床を抜け出していたからです。
「もしや好きな男が…」と問いただすと、お里は沢市の目の病が治るよう、この三年もの間欠かさず壷阪寺の観音様に朝詣でをしていると訴えました。
疑った自分を恥じた沢一は観音さまに一緒にお参りするのですが、心の中で、自分が盲目である為に不遇な貧しい暮らしをお里にさせているのだと自分を責めました。
そして、一度お里を家に帰して、お里を自由な身にしてやろうと自分の身を投げてしまうのです。
不吉な予感がして、あわてて戻るお里は非常な現実に遭遇し、自らも身を投げてしまいました。
悲しい出来事です。
しかし、二人のせつない夫婦愛が、観音様の霊験により奇跡が起こったのです。
沢市・お里は助かり、沢市の目が見えるようになりました。
本堂の横手にある谷が、二人が身を投げた、投身の谷と言い伝えられています。
天竺渡来佛伝図レリーフ「釈迦一代記」
禮堂の向かいに、大きなレリーフがあります。
釈迦の歩んだ人生を伝わっている説話を元に彫った物です。
とても大きいです。高さ3m 全長50m 重さ300tあります。インドで、延べ5万7,000人の石彫師の手によって制作されました。
驚きました。。。
インド制作ですが、やる事は、アメリカン・サイズです!
めがね供養観音
めがね供養観音です。
壺阪寺は昔から眼の観音様として知られ、眼鏡の供養の相談がよくあったそうです。古くなった眼鏡は産業廃棄物として処分されてしまうそうで、余りにも忍び難く、日夜、人の役に立ってきた眼鏡に感謝し、その功徳により、眼の健康に御加護を頂く為に、インドで制作して貰ったそうです。
3メートルあります。
直ぐそばに、大きな眼鏡の模型があって、くぐれるようになっています。
面白そうだったので、僕はクルリとくぐりました。くぐり終わった時に、近くで僕を見ている暖かい視線があって、少し恥ずかしかったです。
続きへ
本尊も見たし、澤市とお里の像も見て、大満足なのですが、まだ見ていないものがあるのです。
あの大観音菩薩です!
これから名物の大観音菩薩を見に行こうと思います。
続きは(その2)へ
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基本情報
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