槙尾山 施福寺(大阪府和泉市)の基本情報
施福寺の基本情報(本尊、宗派、開基、霊場、縁起、境内、御朱印、
施福寺の本尊
弥勒菩薩
釈迦が亡くなられてから56億7千万年後の未来に、仏となって人々を救済すると言われる菩薩。龍華樹の木の下で悟りを開いて仏となり釈迦が救いきれなかった人々を救ってくれる。この事から菩薩でありながら弥勒如来とも呼ばれる。
施福寺の宗派
天台宗
施福寺の開基
行満
播磨国の僧侶で、ヤマト王朝で外交を担った人物
施福寺の御利益
施福寺の霊場
- 西国三十三所 第4番
- 和泉西国三十三箇所 第1番
- 西国愛染十七霊場 第15番
- 神仏霊場巡拝の道 第52番
施福寺の縁起
施福寺の創建と槇尾山
○ 施福寺は、欽明天皇の勅願により、播磨国、加古川の加古の行満上人が開基となって、弥勒菩薩を本尊として創建されました。行満上人は、ヤマト王朝で外交を担った人物です。
○ 航海の安全と勝戦を祈願する為に、大和の巻向山にある穴師坐兵主神社の磐筒男神が招聘されました。巻向山の神様を お祀りしている山なので、古代は「巻尾山」と書いたそうです。
○ 修験道の祖である役行者が、「法華経」を書写し、一巻一巻を葛城の山々に安置し、巻尾(最後の一巻)をこの山に納めたので、「巻尾山」、「槇尾山」となったとも伝わります。
空海の得度
○ 平安時代になり、奈良の大安寺の勤操が来られて、慕ってやってきた空海が得度授戒しました。施福寺には空海とゆかりのある場所があります。
千手観音菩薩像の伝承
○ 西国三十三所の本尊である千手観音菩薩像について伝わる話があります。
奈良時代の771年のこと、施福寺に住していた法海の元に一人のみすぼらしい身なりをした修行僧が現れ、夏安居の期間だけ寺で過ごさせて欲しいと頼みました。客僧として寺におき、夏安居の期間、その修行僧は修行に励みました。
ところが、夏安居の期間が終わった時の事です。修行僧は、帰りの旅費を乞うたのですが、寺にいた僧侶たちは無碍に拒みました。すると修行僧は怒りだし、「何ということだ。この寺は、見かけは立派だが、真の出家者などはいないではないか。このような寺はいずれ滅び去り、悪鬼の棲家となるであろう」と叫んで出て行ってしまいました。
驚いた法海があとを追うと、修行僧は遥か彼方、海の上を沈みもせずに歩いていました。これを見た法海は、あの修行僧は自分らを戒めるために現れた観音菩薩の化身であったと悟り、千手観音菩薩の像を刻み祀りました。
法海は、施福寺を再興し、中興の祖と呼ばれています。
天台宗への改宗
○ 花山法皇が西国三十三所を再興し、施福寺も栄えていくのですが、戦国時代に入り、織田信長と対立し、焼き払われしまいました。のちに豊臣秀頼が仁王門を始めとする伽藍を復興し、江戸時代に真言宗から天台宗に改宗しました。珍しいだと思うのですが、本堂には、空海と最澄の像が祀られています。
方違大観音坐像 〜 日本唯一 〜
方違観音菩薩は、凶と出た方角を吉方に変えてくださるご利益がある観音菩薩で、日本で唯一この施福寺で祀られています。
不思議なのですが、その顔を見ると、どの場所から見ても自分の方を見ているように見えるのです。施福寺に行かれたら是非見てください。
内観を申し込むと見る事ができます。
馬頭観音坐像
馬頭観音菩薩は、頭の上に馬の頭をいただき、観世音菩薩の三十三化身のうち唯一忿怒の相をしています。怒りの激しさによって苦悩や諸悪を粉砕し、馬が草を食べるように煩悩を食べ尽くし災難を取り除くとされています。
施福寺の馬頭観音は、珍しい馬頭観音坐像で、それも足の裏を見せて座っています。足の裏を見せて座る馬頭観音像は日本唯一です。
足腰に対する御利益があります。
西国三十三所を再興した花山法皇が、施福寺にお参りされた時に馬頭観音菩薩に助けられたと伝わります。
内観を申し込むと見る事ができます。
弥勒菩薩
施福寺の本尊は、弥勒菩薩です。
釈迦が亡くなられてから56億7千万年後の未来に、仏となって人々を救済すると言われる菩薩です。
龍華樹の木の下で悟りを開いて仏となり、釈迦が救いきれなかった人々を救ってくれます。
この事から菩薩でありながら弥勒如来とも呼ばれます。
末法の時代、正義も秩序もない暗黒の時代が来ると言いますが、その暗黒の時代を救ってくれるのが弥勒菩薩です。
施福寺の弥勒菩薩は、如来と同じように、手は与願印・施無畏印を結び、装飾品を身に付けていません。理由は、将来、如来となる事が約束されているからです。
境内の様子
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施福寺の御朱印
(順に、馬頭観音菩薩、西国三十三所、和泉西国三十三箇所、西国愛染十七霊場、神仏霊場巡拝の道)
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施福寺の拝観時間
拝観時間
(夏季)6:00〜18:00
(冬季)5:00〜17:00
施福寺の入山料
無料
施福寺への行き方(アクセス・地図)
電車
- 南海本線「泉大津駅」またはJR「和泉府中駅」からバス「槙尾中学校前」乗り換え、オレンジバス「終点・槇尾山」下車、徒歩30分(山登り)
(バスの本数がかなり少ないので注意!)
自動車
- 阪和自動車道「岸和田和泉IC」から20分、駐車後、徒歩30分(山登り)
施福寺の駐車場
無料あり(10台ほど)
施福寺の所在地・連絡先
参拝レポート
公式サイト
https://www.facebook.com/西国第4番札所-槇尾山-施福寺-1604237899621803
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